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シェアオフィスとコワーキングスペースの違い?フリーアドレスのメリットも解説

投稿日|2025年1月30日

この記事では、シェアオフィスやコワーキングスペースで採用されているフリーアドレスについて解説しています。

 

はじめに

 シェアオフィスやコワーキングスペースでよく見られるフリーアドレスという形式をご存知でしょうか。フリーアドレスとは、自分専用の固定席ではなく自由席でオフィスを利用する方法のことをいいます。毎回決められた固定席のオフィスが良いという方もいると思いますが、そのときの気分で席を自由に選べるフリーアドレスに興味を持っている方もいるのではないでしょうか。

 昨今では、大企業のオフィス内でも、指定の席を決めずに社員の気分や業務状況に合わせて自由に席を選べるフリーアドレスを導入している事例が数多くあります。働き方の多様化が進む現代においては、オフィスの座席は会社が決めた通りの場所でなければならないといった固定観念が消え、社員の働き方や気分にフォーカスして座席を選べる制度が推進されています。

 この記事では、シェアオフィスとコワーキングスペースの違いや、フリーアドレスとは何か、メリットや選び方のポイントについて詳しく解説していきます。シェアオフィスやコワーキングスペース、レンタルオフィスといったフレキシブルなオフィスを検討している方はぜひ参考にしてください。

 

関連記事:シェアオフィスとは何か?使い方やメリット、選ぶポイントを紹介

シェアオフィスやコワーキングスペースの概要

 

シェアオフィス

 

 シェアオフィスやコワーキングスペースは、どちらも複数人と作業スペースを共有するオフィス形態です。2020年のコロナ禍によりテレワークや在宅勤務の導入が進んだことで、社内だけに限らず、社外のオフィスや自宅近くのオフィスなどで柔軟な働き方を認める企業が増えました。そこで一気に需要が伸びたのが、シェアオフィスやコワーキングスペースといったオフィス形態です。まずはシェアオフィスとコワーキングスペースにどのような違いがあるのか比較しましょう。

▶シェアオフィスとは?

 

 シェアオフィスは、仕事場所を複数の企業もしくは個人でシェアするための場所です。オフィスに必要な机や椅子などの家具、事務作業に必要なOA機器やコピー機、プリンターなどの必要な設備がすべてそろっています。

 ひとつのオフィスを複数人でシェアして利用するため、毎月の賃料コストを削減できる点がシェアオフィスの大きな特徴です。座席はフリーアドレスを導入している場合もあれば、半個室・個室などの形式を取っている場合もあります。

 シェアオフィスの施設によっては、ミーティングできるスペースや会議室が完備されている場合があり、一般的なオフィスのような高い費用を投資しなくてもビジネスに最適な環境を手軽に利用できるメリットがあります。フリーランスや副業など、経費を抑えながらビジネスに適した環境が欲しい方にはとても魅力的で利便性の高いオフィス形態です。

▶コワーキングスペースとは?

 

 コワーキングスペースは「Co(共同)」「work(働く)」を元に作られた造語であり、業種や仕事形態の異なる複数の人々が交流をしながら共に働くためのオフィスです。

 仕事をするためのスペースとして利用できることはもちろん、ワークショップやミーティングのようなイベントが定期的に開催されます。基本的にカフェのようなオープンスペースで仕事をするため、利用者同士のコミュニケーションが図りやすく、新たな出会いによってアイディア発想や創造力を活性化できるメリットがあります。そのため、ビジネスパートナーを見つけるためにコワーキングスペースを訪れる方もいます。

 コワーキングスペースでの座席はフリーアドレスであり、仕事をするために必要な通信環境(Wi-Fi)やコピー機、インフラ備品などがそろっています。仕事だけでなく、趣味のコミュニティの幅を広げたい目的でコワーキングスペースを利用している方もいます。

▶シェアオフィスとコワーキングスペースの違い

 

 シェアオフィスとコワーキングスペースの最も大きな違いは、利用者同士のコミュニケーションに重点を置いているかどうかです。

 コワーキングスペースでは昼夜を問わずイベントが定期的に行われ、新たなビジネスパートナーとの出会いを促進したり、斬新で新しいコラボレーションを創り出すことを目的とした活動が多く開催されます。反対に、シェアオフィスはこうした異業種交流を開催することは稀であり、あくまでもコストをかけずに手軽に利用できるオフィスといった立ち位置にとどまります。

 また、入会や契約手続きを行って月単位でオフィスを借りるのがシェアオフィス、時間単位や1日単位などの単発でオフィスを利用するのがコワーキングスペースといった違いもあります。どちらのオフィスが自身の働き方に適しているか、しっかりと判断をした上であなたの拠点となるオフィスを選びましょう。

シェアオフィスの特徴とは?

 それでは次に、シェアオフィスの特徴について見ていきましょう。

▶低コストで利用できる

 

 シェアオフィスは、通常のオフィスと比較すると初期費用や月額費用を押さえて座席を利用できる特徴があります。ビルの一室を借りるテナント契約のように敷金・礼金・保証金は必要ありません。資金の調達が難しくオフィスを持つことをあきらめているフリーランスの方や副業をしている方は、シェアオフィスという選択肢も視野に入れると良いでしょう。

 また、仕事に必要な家具・家電もそろっているので、ビジネス用品を購入する費用や手間がかからず、オフィスを契約してスピーディーに仕事に取り掛かることが可能です。低コストで仕事に集中できる空間が欲しいと思っている方には、シェアオフィスがおすすめです。

▶月額制なので必ず席が確保できる

 

 シェアオフィスは月額契約制であるため、自分専用の席を必ず確保できます。コワーキングスペースだと単発利用で決まった席がないフリーアドレス式になるため、混雑している時間帯や期間は、席が埋まっていて利用できない可能性が出てきます。

 シェアオフィスであれば、たとえ混雑している時間帯でも必ず自身の席を確保して仕事空間を得られる安心感があります。また、ロッカーなどを借りることができるシェアオフィスであれば、仕事に必要な備品や書類をオフィスに置いたままにできるため手間なく便利にオフィスを利用できます。

コワーキングスペースの特徴とは?

 コワーキングスペースの特徴についても見ていきましょう。

▶ビジネス交流によって人脈を広げ、孤独感を解消できる

 

 コワーキングスペースは他の利用者とのビジネス交流がしやすく、今まで接点のなかった人たちとのコミュニティも形成しやすい特徴があります。業種や年代もさまざまな人々が利用していますし、定期的なイベントを通じて意見交換をすることで仕事の幅を広げるチャンスを得られる可能性もあります。ビジネス交流がしやすい点は、コワーキングスペースならではのメリットと言えるでしょう。

 フリーランスや副業など、一人で働いている方にとっては、こうした他者とのコミュニケーションによって孤独感を解消できるメリットもあります。誰かに相談をしたい、アイディアが煮詰まってしまったなどといった場合、コワーキングスペースに立ち寄って会話をすることで新たな気づきを得られるかもしれません。コミュニケーションを取ることはストレス解消にも繋がりますので、一人で仕事をする機会が多い方は積極的にコワーキングスペースを利用することをおすすめします。

▶好きなタイミングで単発利用ができる

 

 コワーキングスペースは、短時間利用のドロップインが選択できます。月額制で固定費がかかっているわけではないので、好きなタイミングで気軽に利用できる良さがあります。

 大事な仕事で集中したいときや気分転換に外で仕事をしたいときなど、用途に合わせてコワーキングスペースを利用している方が多くいます。単発利用をしている人々が多いからこそ、お互いにはじめて会う場合が多く、新たなビジネスチャンスを見つけられる機会を期待できるでしょう。

フリーアドレスとABWについて

 フリーアドレスと混同されやすい言葉として、社員が自身で働き方を選ぶワークスタイルを意味するABWが挙げられます。多様化に対応した働き方を実現するためにも、フリーアドレスとABWの違いについて正しく把握しておくことが大切です。ここでは、フリーアドレスとABWについて詳細を見ていきます。

▶フリーアドレスとは?

 

フリーアドレス

 

 フリーアドレスとは、企業や組織において、従業員が固定の座席を持たず、自由に座る場所を選ぶ制度のことです。このシステムは、特にシェアオフィスやコワーキングスペースで多く採用されており、柔軟な働き方を実現するための重要な要素となっています。

 フリーアドレスでは、デスクやブースが特定の個人に割り当てられず、空いている席を使用することができます。これにより、コミュニケーションの活性化が図られ、他の部署のメンバーや異なるバックグラウンドを持つ人々との交流が生まれやすくなるのです。

 また、オフィスのスペース効率が向上する点も大きな特徴です。固定席を持たないため、必要な席数に応じて柔軟にスペースを調整でき、無駄なスペースの削減が可能です。これにより、会社全体の運営コストの軽減にもつながります。社内のコスト削減にも繋がるので、出社率が変動しているときや組織編制にも柔軟に対応しやすいのが魅力です。

 フリーアドレスは、働く環境をより効率的かつ創造的なものにするためのひとつの重要な選択肢と言えるでしょう。

 

関連記事:フリーアドレスの荷物管理は?便利な収納法を紹介

 

▶フリーアドレスが注目される背景

 

 フリーアドレスが注目される背景には、働き方改革やオフィス効率化のニーズが大きく関わっています。近年、リモートワークの普及やフレキシブルな働き方が一般化し、従来の固定席では柔軟な対応が難しくなっています。特に座席数の多い大企業などでは、オフィス環境を見直し、従業員の生産性を向上させる手段としてフリーアドレスが導入されるようになっています。

 さらに、労働者のライフスタイルの変化も影響を与えています。特に若い世代のビジネスパーソンは、自由さや柔軟性を重視する傾向があります。フリーアドレスは、このようなニーズに応え、個々の働き方に合わせた環境を提供するための効果的な方法なのです。

 そして、このようなフリーアドレスを取り入れているシェアオフィスやコワーキングスペースは、さまざまな業種の人々との交流の場となり、新たなビジネスチャンスを生む可能性を秘めています。働く場所や時間、家庭との両立など、働く人々の生活スタイルに多様性が認められるようになってきた今、シェアオフィスやコワーキングスペースなどのフレキシブルなオフィスはニーズの高い存在になっているのです。このような背景から、フリーアドレスは今後ますます注目される働き方の一環として位置付けられています。

▶ABWとは?

 

 ABWとは、社員一人一人の業務内容や都合もしくは要望に合わせて、最も生産効率の良い場所や時間帯を社員自身が選ぶ働き方のことをいいます。ABWは、アクティビティ・ベースド・ワーキングの略称であり、働く人々の能力を最大限に引き出したり、新たなコラボレーションの実現、社員のウェルビーイング実現といったメリットが期待される働き方です。

 ABWによる働き方は、社員の生産性や幸福度を高めると同時に、社員の機動力を高めることによる収益アップや離職率の低減といったメリットも期待できます。社員それぞれのワークライフバランスを実現させるために、多様な働き方を選択できるようABWを積極的に取り入れる企業が多くみられるようになっています。

フリーアドレスがもたらすメリット

 フリーアドレスには、実際にどのようなメリットがあるのか紹介します。

▶① オフィスコストの削減

 

 フリーアドレスを採用すると、オフィスコスト削減を期待できます。例えば、社員の出社率に合わせて、机や椅子の数を調整したり、フロアを集約するなど固定費そのものを下げることにも繋がります。また、フロアを集約することで電気代の削減にも繋がるので、オフィスコストそのものを見直したいと考えている会社にとってもメリットです。

▶② 生産性の向上

 

 フリーアドレスを導入することで、生産性の向上を期待できます。自身で働く場所を選択できるようになるため、主体的に行動し仕事に向き合いやすくなります。

 例えば、業務に集中したいと思っているときは人の少ない座席で作業を行い、他部署にいる仲間や異業種の人々から意見を聞きたいときは共同のスペースを利用するなど自由に働くことができます。業務に集中したいのに周囲の音が気になって仕事にならない…といった心配もなくなります。

▶③ アイディアやイノベーションの創造力増進

 

 フリーアドレスの場合、普段は話す機会のない人々とも顔を合わせる機会が増えコミュニケーションをとることになります。そのため、組織内外での交流が活発に行われるようになり、ビジネスアイディアや、イノベーションの創造力に繋がります。業務上の悩みを解決するきっかけになったり、社内に活気ができるメリットも期待できます。

フリーアドレスがもたらすデメリット

 次に、フリーアドレスにはどのようなデメリットがあるのか見ていきましょう。

▶① セキュリティリスク

 

 フリーアドレスの場合、自分の荷物の定位置がないためセキュリティ面の問題が出てきます。固定席がある場合は、デスクの引き出しに私物を入れられます。ただ、フリーアドレスになると私物を収納する場所がなくなったり、移動の際に書類を紛失したりといったリスクが必然と高まります。

▶② 雑音によって集中できない場合がある

 

 フリーアドレスは、自由に席を決められるスペースと共有スペースの両方があります。そのため、座席によっては人が集まりやすく、他者の往来が気になって集中できない場合が出てきます。周囲の音がストレスになってしまう場合は、生産性や社員のやる気を低減するリスクとなり得ます。

▶③ 必ず席が確保できるわけではない

 

 フリーアドレスは自由に席を決められる分、座りたい席を必ずしも確保できるとは限りません。

 例えば、集中して作業をしたいと思っていたのに共有スペースに近い場所しか確保できなかったなんてケースもあるでしょう。また、その日によって混雑具合が変わってくることもあり、座席が決まっていないことが逆にストレスになってしまう社員も中にはいるでしょう。

シェアオフィスやコワーキングスペースの選び方

 シェアオフィスやコワーキングスペースを選ぶ時に、覚えておきたいポイントを紹介します。

▶フリーアドレスでも集中できそうな空間であるか

 

 シェアオフィスでもコワーキングスペースでも、集中して作業が必要なときは、気が散らずに作業ができる空間があると安心です。

 例えば個室の集中ブースを用意して、周囲の音が気にならないような環境を用意しているオフィスもなかにはあります。フリーアドレスの場合、どうしても人の往来が多くなってしまうため、配置やスペースで工夫がなされているかどうかをポイントに選ぶようにしましょう。

▶ビジネス設備や備品が充実しているか

 

 フリーアドレスの場合は特に、社員が持ち運ぶ荷物は少ないに越したことはありません。複合機やシュレッダー、プロジェクター、フリードリンクなどのサービスが整っているオフィスが望ましいでしょう。設備や備品を用意する手間は時間効率にも悪影響を与えるため、自身が利用するであろう設備や備品が借りられるオフィスを選びましょう。

▶毎月の料金は妥当な金額であるか

 

 シェアオフィスやコワーキングスペースを継続的に利用する場合は、毎月の料金が妥当かどうか、支払いが負担にならないかも考えるようにしておきましょう。例えばドロップインのような短時間利用を頻繁に利用する場合、月額契約をするよりも割高になってしまう場合があるので注意です。

まとめ

 フリーアドレスは、固定の座席に縛られず自由な環境で働くことが可能です。これにより、チームメンバーや異業種でのコミュニケーションが活性化し、アイディア創出やイマジネーションが促進されるメリットがあります。固定席とは違い、その時の業務や気分に合わせて席を選べる点もメリットと言えるでしょう。

 また、シェアオフィスやコワーキングスペースのフリーアドレスを利用した場合、多様な業種や専門知識を持つ人々と交流できるため、新たなビジネスチャンスが生まれることも大きな魅力です。フリーアドレスをうまく活用することで、オフィススペースを有効利用しつつ、柔軟かつ生産性の高い働き方を実現できるでしょう。これからのビジネス環境において、フリーアドレスの活用はますます重要な選択肢となるのではないでしょうか。

 シェアオフィスやコワーキングスペースを選ぶときには、実際に利用した時のイメージを行い、集中できる環境かどうかや料金は妥当かなど、総合的にみて判断するようにしてください。

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