はじめに
昨今は多くの企業で副業が解禁となり、そこからフリーランスへ転身する方が多くなっています。フリーランスが増えている背景としては、2018年1月に厚生労働省が公表している副業・兼業の促進に関するガイドラインにおいて、モデル就業規則が修正されたためです。
今までは、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定が記載されていましたが、削除され、新たに「第67条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事することができる。」という副業を認める条文を追記されたのです。この条文追記に伴って、フリーランスで働く方が増えています。しかし、自宅で仕事をするのは気が散ることも多く集中できないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フリーランスのオフィス選びで、レンタルオフィスがオススメである理由についてご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
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フリーランスがオフィスで仕事をするために必要なもの
ここでは、フリーランスがオフィスで仕事をするために必要なものをご紹介します。
▶①デスクやイスなどのオフィス家具
まず、仕事をするには快適なデスクとイスなどのオフィス家具が欠かせません。基本的に座ったままでの作業が多くなりやすいため、長時間の作業でも姿勢を保持しやすいイスや、腰痛や首の疲労を防ぐために、適切な高さのあるデスクが必要です。机の高さは60〜72センチで、机の上に手をおき前腕を垂直におろした際に肘の角度が90度以上になるものが理想とされています。
▶②インターネット環境やWi-Fi
PCでの作業においては、高速かつ安定したインターネット接続が必須です。オンライン会議やファイルのアップロード・ダウンロード、クラウドサービスの利用などでストレスを感じないよう、通信強度があり、信頼性のあるプロバイダを選ぶことが重要です。さらに、有線でのネットワーク接続ではなく、Wi-Fiルーターを設置してワイヤレスでの接続を行うと、ノートPCを利用している人は便利になります。
▶③プリンターやシュレッダーなどのオフィス家電
デジタル化が進んでいる環境でも、プリンターやシュレッダーなどのオフィス家電は重要です。契約書や請求書などの印刷物が必要な場合や、機密情報を処理する際にシュレッダーが必要になることもあります。電子化された文書でやり取りできるようになっていますが、必要となる時にコンビニまで行かなければならないのは手間も時間もかかってしまいます。使い勝手や省エネ性能に配慮した機器を選ぶことがオススメです。
▶④仕事用の電話番号(固定電話やスマートフォン)
プライベートの電話と仕事用の電話を分けることで、プロフェッショナルなイメージを取引先や顧客に与えられ、信頼性が高まります。仕事用の電話番号を持つことで、仕事関連の電話やメッセージがプライベートの電話と混同されることを防ぐことができます。重要な仕事の連絡を見逃すリスクを低減し、業務の効率を向上させることができます。
また、たとえ固定電話でもスマートフォンへの転送機能を活用すれば、外出先でも重要な電話を逃さず受けることができます。さらに、仕事に関連する通話や通信費を経費として計上しやすくなります。仕事用の通信費とプライベートの通信費を区別することで、確定申告や経費精算がスムーズに行えます。
▶⑤名刺
オフィスで仕事をするフリーランスにとって、名刺は重要なアイテムです。取引先や顧客と名刺を交換することで、フリーランスとしてしっかり活動しているということをアピールすることができます。名刺を持っておくことで、安心感や信頼感を相手に与え、ビジネスチャンスを広げることができます。デザインはなるべくシンプルにして情報をわかりやすく配置しましょう。自分のブランディングに合ったデザインがオススメです。また、名刺入れは常に持ち歩き、いつでも自己紹介ができるようにしましょう。
フリーランスがレンタルオフィスで仕事をするメリット6選
フリーランスが働く場所として、レンタルオフィスが注目されています。ここでは、レンタルオフィスで仕事をするメリットを6つご紹介します。
▶①低価格でオフィスを構えることができる
レンタルオフィスは、フリーランスや個人事業主が賃貸オフィスを借りるよりも、低価格で利用できる点が大きなメリットです。フリーランスの場合、賃貸料や光熱費などの固定費を抑えることが収入に直結するため、金銭面でもレンタルオフィスはそのニーズに合致します。
レンタルオフィスによって、さまざまなプランが用意されています。必要な時だけ使えるというプランがあるオフィスもあれば、月額制で使用できるというオフィスもあります。働き方に応じて柔軟に選ぶことができるというのも嬉しいポイントです。
▶②自宅外で仕事をすることでプライベートとの線引きができる
自宅で仕事をする場合、プライベートと仕事の境界が曖昧になることがあります。しかし、レンタルオフィスを利用することで、自宅外で仕事を行うための環境を確保できます。仕事が終わればオフィスを出ることで、プライベートの時間をしっかり確保できます。こうした環境の切り替えは、仕事の時間と意識を区切る重要な要素です。オフィスに移動することで、自然に仕事モードに切り替えられ、家庭やプライベートの事情による影響を最小限に抑えることができます。仕事とプライベートのメリハリが生まれることで、仕事の時間をより効率的に使い、クリエイティビティやアイデア創出にプラスの影響を与えます。
▶③レンタルオフィスの住所を法人登記できる
レンタルオフィスの住所を事業の本拠地として法人登記することで、ビジネスに対する信頼性が向上します。プロフェッショナルなビジネスイメージを持つことで、顧客や取引先との信頼関係を築くことができます。
さらに、自宅住所を公開する必要がないため、個人情報保護にも寄与します。法人登記の住所は、ビジネスにおいて重要な役割を果たすため、信頼性や信用度を高めるために利用することができるでしょう。
▶④オフィス家具やオフィス家電を用意する必要がない
レンタルオフィスを利用する際には、オフィス家具やオフィス家電を個別に用意する手間やコストを節約できます。通常、レンタルオフィスは入居時にデスク、イス、プリンター、コピー機、電話機など、必要な設備が整っています。これにより、仕事を開始する際に必要な準備や設置作業に時間を取られることなく、スムーズに業務に取り組むことができます。
さらに、レンタルオフィスは常に管理されているため、設備のメンテナンスやトラブル対応についても心配する必要がありません。オフィス家具や家電の更新も定期的に行われるため、常に快適な環境で仕事ができるでしょう。
また、オフィス家具や家電の購入に伴う初期投資を抑えることができるため、経費削減にも繋がります。これは特にフリーランスや小規模な起業家にとって負担軽減となります。レンタルオフィスの利用により、必要な設備に気を取られることなく、本来の業務に集中することができるでしょう。
▶⑤受付代行や電話対応などのサポートを受けられる
レンタルオフィスによっては、受付代行や電話対応などのサポートサービスを提供しています。フリーランスが一人で全ての業務をこなすのは難しい場合もありますが、これらのサービスを利用することで、業務効率が向上し、専門的なサポートを受けることができます。
受付代行は、来客対応や郵便物の受け取りなど、オフィスのイメージを維持するために重要な役割を果たします。また、電話対応サービスは、重要な電話を取りこぼすことなく、専任スタッフが対応してくれるため、顧客満足度の向上に繋がります。
▶⑥異業種交流によってビジネスチャンスが生まれる
レンタルオフィスは、複数のフリーランスや企業が集まる場所であるため、異業種の人との交流が生まれやすくなります。新しいビジネスチャンスやコラボレーションの可能性を見つけることができるだけでなく、情報交換やアイデアの共有によってビジネスの成長を期待できます。
異業種交流によって、自分のビジネスに関連する知識や技術だけでなく、他の業界の視点やノウハウを学ぶことができます。これにより、新しいアイデアや発想が生まれ、ビジネスの革新や改善が可能になるでしょう。異業種の人との交流は、ビジネスにおいて広い視野を持つことに繋がり、競争力を高めることができます。
さらに、異業種の人とのネットワーキングを通じて、新たなパートナーシップや顧客獲得の機会が生まれることもあります。他業種の専門知識を持つ人と協力することで、自社のサービスや商品の価値を向上させることができるかもしれません。異業種交流は、ビジネスの成長と拡大に貢献する重要な要素であり、レンタルオフィスが提供する特典の一つです。
フリーランスがレンタルオフィスで仕事をするデメリット3選
フリーランスや個人事業主の方がレンタルオフィスで仕事をするメリットは多くありますが、デメリットもあります。ここでは、3つのデメリットについてご紹介します。
▶①賃料や管理費などのランニングコストがかかる
オフィスを借りる場合、賃料や管理費などのランニングコストが常に発生します。これらは収入に直結するため、フリーランスにとって大きな負担の一つとなります。特にビジネスが安定しない初期段階では、高いランニングコストは成長を妨げる要因となるでしょう。
一方で、自宅オフィスを選ぶと、これらの費用を大幅に削減できます。自宅の家賃や管理費をすでに支払っている場合は、追加負担が少なくなります。コスト面でのメリットは、フリーランスが経済的に安定した状態で仕事を進めるために重要なポイントです。
▶②通勤時間が発生する
自宅外でオフィスを借りるため、どうしても通勤時間がかかってしまいます。交通渋滞や天候による影響を受けるため、時間のムダやストレスとなることもあります。通勤時間の問題は、フリーランスにとって非常に重要な要素です。通勤にかかる時間や負担は、日々の仕事効率や生産性に大きな影響を及ぼします。レンタルオフィスを利用する場合、とくに都市部では交通渋滞が深刻な問題となることがあります。朝夕のラッシュ時には通勤時間が長くなり、限られた時間での作業となることでストレスが増加します。さらに、交通機関の遅延や運休、悪天候による通勤の不便さも考慮しなければなりません。
▶③レンタルオフィスには利用時間の制限がある
一部のレンタルオフィスでは利用時間の制限が設けられていることがあります。24時間利用できるレンタルオフィスもありますが、夜間や早朝に作業を行いたい場合には制約を受ける可能性があります。また、日曜休館というところもあるため、契約前に利用可能時間をしっかり確認しなければなりません。
日曜に出勤する場合は事前に手続きが必要だったり、18:00以降に利用するには別途費用がかかる場合もあります。平日以外にもレンタルオフィスを利用することが多い企業の場合は、利用時間の制限や手続きについて事前に調べておくようにしましょう。
フリーランスが最もコスト削減できるのは自宅オフィス
自宅オフィスはフリーランスにとってコストを削減できる非常に有益な選択肢です。まず、賃料と管理費の面で大きなメリットがあります。オフィスを借りる場合、毎月賃料がかかってしまいますが、自宅オフィスならばすでに支払っている家賃を利用するため、追加の負担を軽減できます。同様に、光熱費や清掃費などの管理費も省けるため、経費の節約になります。
さらに、通勤時間や交通費も節約できるため、仕事に充てることができる時間が増え、効率的な作業が可能となります。また、自宅オフィスならば自由な時間帯に仕事を行えるため、個人のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。早朝や深夜など個人に合わせた時間帯に作業することもできるため、生産性を最大限に高めることができるでしょう。
コワーキングスペースやバーチャルオフィスもおすすめ
レンタルオフィス以外にも、コワーキングスペースやバーチャルオフィスなども注目されています。
▶コワーキングスペースとは?
コワーキングスペースは複数の個人や企業が共有するオフィススペースのことです。フリーランスや起業家などが集まり、仕事をする場所として利用されます。通常、柔軟な利用プランが用意されており、必要な期間だけ利用することができます。ネットワーキングの場としても活用され、他のメンバーとの交流やコラボレーションが生まれることもあります。
▶コワーキングスペースのメリット、デメリット
コワーキングスペースのメリットは、リーズナブルな価格でオフィスを利用できる点や、多様な業種の人々との交流が得られることです。創造性やモチベーションの向上、ビジネスチャンスの発見にもつながるでしょう。
一方、コワーキングスペースの利用者が多い場合には、騒音によって集中力が低下したり自分のスペースが限られてしまうデメリットがあります。
▶バーチャルオフィスとは?
バーチャルオフィスとは、オフィスの住所や電話番号を提供してくれるサービスです。実際のオフィススペースを借りるのではなく、郵便物の受け取りや電話応対を代行してもらえます。主にフリーランスや遠隔ワーカー、海外企業などが利用しており、コストを抑えることができます。
▶バーチャルオフィスのメリット、デメリット
バーチャルオフィスのメリットは、低コストでオフィスの住所や電話番号を借りられる点です。郵便物の受け取りや電話応対をアウトソースすることで、仕事に集中できる利点もあります。
一方、実際のオフィススペースがないため、自分の作業スペースを持つことができず、集中しにくい場合があります。また、利用するサービスによってサポート内容が異なるため、適切なプラン選びが重要です。
集中できる空間が欲しいフリーランスにはレンタルオフィスが最適
レンタルオフィスは、フリーランスが集中して作業を進めるための理想的な環境を提供します。自宅オフィスでは家族や友人からの干渉や日常生活の誘惑によって集中力が低下することがありますが、レンタルオフィスは仕事専用のスペースを確保し、専門的な作業環境を整えることができます。レンタルオフィスは集中できる個室空間であるため、クリエイティブなアイデアを生み出したり、ビジネス情報交換の場として活用できます。24時間いつでも利用可能なレンタルオフィスの場合には、個々のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方が可能です。早朝や深夜にも作業ができるため、仕事で急ぎの締切がある場合にも対応できます。
また、多くのレンタルオフィスには共用スペースや会議室、キッチンなどのアメニティが充実しており、快適な作業環境を提供しています。必要に応じて、プレゼンテーションや会議なども会議室を予約してスムーズに行うことができます。
レンタルオフィスを利用する際には、自宅オフィスと比べて追加の経費がかかることがあります。月々のレンタル料や光熱費、通信費などが考慮すべき要素です。しかし、仕事の成果によって利用期間を調整することができるため、必要な時だけ使うことでコストを抑えることも可能です。レンタルオフィスによってはプランが複数用意されているため、自分の働き方に合わせて柔軟に対応することができます。
参考記事:短期でオフィスを借りたい場合は、レンタルオフィスがおすすめ!
まとめ
フリーランスや個人事業主がオフィスを選ぶときに、レンタルオフィスがオススメである理由についてご紹介しました。自宅オフィスに比較すると月額賃料が発生してしまうデメリットもありますが、集中できる環境を準備し、住所を利用して法人登記することもできます。
この記事でご紹介したメリット・デメリットを参考に、ぜひ素敵なレンタルオフィスを見つけてみてください。
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