札幌市中央区に位置する、かつての札幌西武百貨店跡地を中心とした再開発が、市の新しいランドマークとして注目を集めています。ヨドバシホールディングスと平和不動産を含む地権者により組成された再開発組合が、このプロジェクトを推進しており、2024年の着工に向けて計画が進行中です。

この大規模プロジェクトでは、約165メートルの高さを誇る地上32階、地下7階の複合高層ビルが建設される予定で、2028年の完成を目標としています。ビルは、北棟と南棟に分かれ、総床面積は約203,000平方メートルに及びます。商業施設、オフィススペース、さらには宿泊機能を備えたこの複合施設は、札幌の都心部に新たな活気をもたらすことが期待されています。

当初の計画では、ホテルの誘致が予定されていましたが、建設コストの上昇を受けて計画の見直しが行われ、ホテルの代わりにオフィススペースが拡張されました。周辺の交通利便性を高めるため、地下鉄さっぽろ駅と直結する歩行者ネットワークの整備も計画されています。さらに、環境への配慮としてCO2削減を目指し、災害時には継続的な業務を支えるインフラも構築される予定です。

この再開発は、札幌駅南口の新たなシンボルとなるだけでなく、地域経済の発展にも寄与するとみられ、札幌駅周辺の一大商業エリアとしての存在感をさらに高めることでしょう。